山水画のような庭と山の景色、やさしい女将に迎えられる古民家宿

おがのまちの中心市街地から車を走らせ国道299号を群馬方面へ、小道を入ったところにたたずむ、山あいの宿「やしき」。手入れの行き届いたお庭の石段の入り口へと進むたびに気持ちが高まります。古き良き面影を残しながらも、きれいに整えられた築125年の古民家を改築した宿は、どこか懐かしい空気を醸し出しています。出迎えてくれる女将さんがまとうやさしい雰囲気と相まって、思わず「ただいま」と言いたくなります。四季ごとに表情を変える山並みや庭を眺めつつ、鳥のさえずりや風に揺れる木々の音をBGMに、心を整えるひとときを過ごせる宿です。

お部屋はすべて2階にあり、全4室。古民家ならではの立派な梁と高い天井が印象的な、開放感あふれる広々とした空間に、8畳の和室が3室と、ツインベッドと和室が続く和洋室が1室、設けられています。中でも、季節の移ろいを映す日本庭園を望む和室がおすすめ。冬はお部屋にこたつも用意され、鳥のさえずりや虫の鳴き声を聴きながらゆったりと過ごせます。各部屋ごとに交代で利用できる貸切風呂は、小道を登った離れにあり、まさにプライベート空間。しっとりとした湯触りの“光明石の湯”で、体の芯まであたたまり、心身ともにリラックスできます。

素泊まりや朝食付きプランもありますが、「やしき」に泊まるなら夕食が付いたプランが断然おすすめ。女将さん手作りの、地元素材をたっぷり使った“田舎料理”は、食材の良さが活かされ、素朴でどこか懐かしい味わいが魅力です。メインの豚肉の陶板焼きやお鍋料理はもちろん、川魚のマスのお刺身や、ここでしか味わえない手作りの刺身ゆずこんにゃくなど、宿自慢の“山のごちそう”も楽しめます。広いお座敷を区切った居心地の良い食事処で、手作りのやさしい味を堪能できます。