丸神の滝とあわせて巡りたい、天空の隠れ里・煤川(すすかわ)

煤川集落

自然・アウトドア

  • 写真映え
  • 子どもと一緒
  • 登山・ハイキング
  • 終点の風景

2025.10.31

山間の集落へ

薬師の湯から丸神の滝・白井差方面へ向かう道中、奥秩父両神キャンプ場を過ぎた先を右に折れ、ヘアピン状の坂道をゆっくりと折り返しながら車で5分ほど上ると山間の集落・煤川に辿り着きます。
車を停め、神社脇の山道を上ること4分ほど。谷側へ振り返れば、眼下には長屋風情の屋根が広がり、正面には切り立つ山々が迫ります。

地元高校生の願いから生まれた小さな展望台

そこには小さな手づくりの展望台があります。きっかけは県立小鹿野高校の生徒たちが、卒業企画をもとに「ここに展望台を作ってほしい」と住民に願いを寄せたことでした。その声を受けた地域の大人たちが、仕事の合間に汗を流しながら山道を整備し、手づくりで展望台を完成させました。世代を超えた思いが形になったこの場所は、地域の誇りと未来への希望を象徴しています。

「埼玉のマチュピチュ」と地元に親しまれる景観

展望台に立つと、静寂の中に山里の屋根と対面する山々が織りなす風景が広がります。鹿が棲み、四季折々の草木が彩るこの地は、日本の絶滅危惧IB類に指定される熊鷹(クマタカ)の生息地でもあり、運が良ければ大空を悠然と舞う姿を望むことができます。
急峻な地形ゆえ、雨上がりの早朝には霧が立ちこめ、幻想的な情景に包まれることも。地元の人たちが「埼玉のマチュピチュ」と、どこか誇らしげに、でも少し照れながら呼ぶ、小さな天空の集落。決して大げさなものではありませんが、その素朴さと静けさこそが訪れる人の心をじんわりと癒してくれます。丸神の滝を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみたい隠れた名所。しばし佇めば、心の平穏が取り戻せるでしょう。

【煤川集落展望台訪問時の注意事項】

※県道から車で上り下りする際は、道幅が細く側溝などもありますので走行には注意しましょう。

※展望台へは車を降りて徒歩4分程度ですが、山道ですので歩きやすい履物をご準備ください。

※動線は一定の整備はされていますが、通行・利用はすべて自己責任となります。安全には十分ご注意ください。

※当集落には公衆トイレはありません。薬師の湯、または丸神の滝駐車場にある公衆トイレをご利用ください。

※住民の生活の場を尊重し、展望台訪問時は必ず標識等に従い、決められた動線を歩いてください。家屋エリアや囲われた畑の中には立ち入らないようお願いします。

煤川集落

住所〒368-0202 埼玉県秩父郡小鹿野町両神小森煤川