四季折々の自然と神秘にふれる、“秩父の苔寺”
法性寺(秩父札所32番)
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2025.10.31
歴史ある山門をくぐり、季節を感じながら本堂へ
秩父地域に点在する34の観音霊場をめぐる巡礼道、秩父札所。曹洞宗の「法性寺」は札所32番にあたります。入り口には秩父札所唯一の鐘楼門が設けられており、上層部に大きな梵鐘が架けられています。鐘をついて門をくぐると、山寺ならではの石段が続きます。石段途中にある石灯籠は、港区の増上寺にあったものだそう。少し長い石段ではありますが、両脇には丁寧に手入れがされた植栽が広がり、季節によってはつつじやヤマユリ、秋海棠などの花を見ながら歩くことができます。
秋は紅葉、春から夏は緑に囲まれながら、坐禅体験も
石段を登りきると、山号の“般若山”に由来した般若の面が掲げられている本堂に到着。ここには薬師如来のほか、札所本尊の聖観世音菩薩の前立観音像も祀られています。もちろん御朱印をいただくことも可能で、ご住職が直々に書いてくださいます。さらに、本堂で坐禅を体験することも可能(要予約)。木々が揺れる音、鳥のさえずりが聞こえる中、心を落ち着かせて自分と向き合う時間を持つのは貴重な経験になります。
1707年建立の観音堂へ足を伸ばすと、また違う景色が
本堂の前にはさまざまな「法性寺」オリジナルグッズが販売されているスペースも。オリジナルキャラクターの“南無ちゃん”が描かれたバッグや、近くのコーヒーロースタリー
“Roast & Drip kakinokubo”で作られた法性寺特製ブレンドのドリップバックなど個性的なものが多く、つい手に取りたくなります。本堂を後に、さらに歩を進めると再び石段があり、ここを登りきると杉の木の間から“懸造り”の観音堂が。崖にへばりつくように建てられた観音堂は、その建築を見るだけでもロマンを感じますし、中に入るとどこからでも深い緑の森林を眺めることができ、開放感に包まれます。

