太古の昔に思いを馳せて、ロマンを感じる大露頭
ようばけ(地層)
自然・アウトドア
- アクティビティ
- ジオスポット
- バス停より徒歩20分以内
- 子どもと一緒
- 川・滝
2025.10.31
夕方には黄金色に輝く姿も見られる「ようばけ」
国の天然記念物に指定され、“日本の地質百選”にも選ばれた秩父を代表する大露頭「ようばけ」。名前の由来は、日が暮れて地面が暗くなってもしばらく太陽(よう)が当たり続ける崖(ばけ)であることから、古くから「ようばけ」と呼ばれてきました(※諸説あり)。その大きさは、高さ約100メートル、幅約400メートルに渡り、堆積している一枚一枚の地層が厚いのが特徴です。秩父盆地の基盤をなす海成層(古秩父湾堆積層)を広く観察でき、砂岩と泥岩が交互に堆積してできた地層からは、ここが遥か昔に浅い海だった頃を表すように、1500万年以上前の貝やウニ、カニ、サメなどの化石が見つかっています。
太古の海を感じる、ジオxリバートレッキング
「ようばけ」の大岩壁を間近に望みつつ、赤平川を奈倉橋付近まで歩く——それが「ジオ×リバートレッキング」。探検心あふれるエクスプローラーには、ぜひ体験してほしいアクティビティです。長靴を履き、浅瀬を進めば、太古から赤平川に削られてきた切り立つ地層が目前に迫ります。川岸に露わになるのは、約1500万年と言われる時を物語る地層の数々。その縞模様や傾き、そして色合いのコントラストは、眺めるほどに圧巻で、自然が描いた壮大なアート作品のようです。ここでしか出会えない変化に富んだ景観を味わいながら、雄大な自然と悠久の地球史に身をゆだねる——そんな贅沢な時間が流れていきます。
※ようばけは崩れやすい崖です。歩行中は転石に十分ご注意ください。川の対岸(ようばけ側)は天然記念物指定地のため渡ることはできません。
※ようばけは国天然記念物に指定されています。許可のない指定地内での化石採集は、文化財保護法違反になります。また、指定地外での化石採集であっても、地権者の許可が必要です。転石に化石が含まれることもありますが、観察した後は必ず元に戻してください。
※赤平川は普段は浅い流れですが、突然の雨による増水の恐れがあります。リバートレッキングは自己責任で行う体験です。天候や水位を十分に確認し、安全にご注意ください。
※川沿いは季節により草木が生い茂り、虫やヘビなどの野生動物が見られる場合があります。歩行の際は長袖・長ズボンなどの服装を心がけ、十分にご注意ください。
1500万年前の葉っぱや貝を発見できる⁉川岸の化石観察
川岸や川に転がる石からは、太古に生きていた海の生き物や植物の化石が見つかることもあるそう。泥や砂が混じった柔らかい石を拾い、裏側をみたり、割ってみると、思いもよらぬ発見があるかもしれません。「ようばけ」近くにある「おがの化石館」では、古代生物“パレオパラドキシア”をはじめ、この地域で産出された化石がわかりやすく展示・解説されているので、トレッキングの前後に立ち寄れば、自然観察とあわせて学びの時間を楽しめます。
※ようばけは国天然記念物に指定されています。許可のない指定地内での化石採集は、文化財保護法違反になります。また、指定地外での化石採集であっても、両岸は私有地ですので地権者の許可が必要です。転石に化石が含まれることもありますが、観察した後は必ず元に戻してください。

