凛として、咲く山へ。 心をフラットにしてくれる、ギザギザお山
両神山
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2025.12.5
海の記憶を抱く山 ― 両神山の成り立ち
埼玉県秩父市と小鹿野町の境にそびえる両神山は、標高1,723mの雄大な山。特徴的なギザギザの稜線は、約2億年以上前の海底に積もったプランクトンの殻が固まってできた「チャート」という岩石で形作られています。東北自動車道「蓮田SA」や埼京線や武蔵野線の車窓からも見えるその姿は、まるで地球の歴史を物語るかのよう。かつてこの山が大洋の底だったと思うと、想像するだけでロマンが広がります。
花に包まれる山歩き ― 初心者もチャレンジできる登山ルート
春から初夏にかけて、両神山の斜面にはヤシオツツジやシャクナゲが咲き誇り、山全体が色鮮やかに染まります。登山道には「日向大谷コース」「八丁峠コース」などがあり、初心者から上級者まで楽しめるのが魅力。とはいえ、鎖場や急な登りもあるため、しっかり準備をして挑むのが安心です。自然の変化を感じながら、自分のペースで一歩ずつ登る時間は、まさに心のリセットそのものです。
信仰と伝説が息づく霊峰 ― 狼が見守る神秘の山
古くから信仰の山として親しまれてきた両神山。その名については諸説ありますが、イザナギ・イザナミの二柱の神を祀ったことに由来するともいわれ、古代から修験者が修行を重ねてきました。登山道に残る石仏や祠、行者像は、山に息づく信仰の証です。実はこの山、三峰山よりも古い「狼信仰」の地でもあり、狛犬の代わりにオオカミが祀られています。厳かで神秘的な空気に包まれながら、自然と心が静かに整っていくのを感じられるでしょう。
ふもとで味わう“食べるお守り” ― 両神山荘の温もり
登山のスタートには、ふもとの「両神山荘」へ。温かいおもてなしと手作り料理で、訪れる人をやさしく癒してくれます。名物の「刺身こんにゃく」や山の恵み「イワタケ」はまさに絶品。奥様の心づくしの料理には、登山者の安全を願う想いが込められています。それはまるで“食べるお守り”のよう。登山のアドバイスもいただけるので、初めての方も安心です。自然と人の温かさに包まれる、特別な時間を味わってください。
両神山荘
住所 小鹿野町両神薄9991
TEL 0494-79-0593
SNS ryoukami.sansou(公式instgram)
